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「こんなはずじゃなかった」ぼったくりと呼ばれるメンテナンス業界の実態

「こんなはずじゃなかった」ぼったくりと呼ばれるメンテナンス業界の実態

アクアリウムのメンテナンス業界?は大小さまざまで、中にはホームページもない個人が趣味感覚で行っているなんてこともあるめちゃくちゃな業界です。

言ってしまえば、大小の豪族たちがひしめく戦国乱世のようなめちゃくちゃぶりです。(地方はまだそう多くはないと思いますけど。)

だから、運悪くひどい業者と契約してしまったら大変なことが起きます。

これは、実際にお客様から以前の業者との契約を聞いた実話です。

 

■水槽代がフルセットで700万円!?

10年ほど前、水槽を置こうと検討していたお客様は1m50cmのオーバーフローというフルセットのアクリル水槽一式を約700万円で購入されました。
メンテナンスは月に2回ほどで約5万円の契約をされていました。

ん?何かおかしい文章だと思いませんか?
水槽代がフルセットで700万円!?

恐らくですが、適正価格はどんなにフル装備で高額な水槽器具を取り付けたとしても100万円前後が妥当なところと思います。(水槽は四角形のオーソドックスな形状ですし、特殊な加工もありません。)

それで、月額メンテナンス料金もきっちり頂く。お客様は完全にカモにされちゃっている実態が分かります。
メンテナンスも月に2回ではとってもコケに悩まされていたでしょうし、照明もコケが生えないように暗くされていたのではないかと推察します。

そして、このメンテナンス業者は「このエリアが回れなくなった」という一方的な理由でメンテナンスを拒否し、音信不通になったそうです。

次の事例です。

 

■悩んでいるけど止められないリース契約・・・

このお客様は、ある業者とリース契約を結んでいてサービスの質が悪いことを悩んでいるケースです。

100万円前後の水槽一式を5年のリース契約でスタートしたお客様は、水槽がご自分のスペースにあることに胸を弾ませておられたことでしょう。
数ヶ月が経ったころ、水槽の中の魚が少なくなっていることをメンテナンス業者に言ったそうです。しかし、言っても魚を増やさないらしく、何故か質問してみたところ、「この水槽では魚を多く足すと水が汚れて見栄えが悪くなるためこれ以上足せない。」ということだったみたいです。

いやいや、設置当初は入っていた数の魚が減ってお客様が不満に思っているのに魚を足さない理由だけ突き返すなんておかしいですよね?
お客様はご自身で熱帯魚のショップさんに自腹で魚を買いに行き、補充しているとのことでした。

お客様は他にもおかしいところはないかと不振に思い、水槽をいろいろチェックしたところ水槽を照らす照明はコケを出さないため黒いテープで光量を落としていたことを発見されたようです。

私はこの方に毎週お伺いしているクライアントさんの事務所でお会いして「おたくの業界、ぼったくりだよね。」と言われたのです。
もちろんはっきりとお応えしました。「うちはぼったくりじゃありませんよ。水槽をお持ちでしたらこの水槽(私のお客様)の状態を見ればお分かりになるでしょう。」と。

そんな会話からお悩みを打ち明けて頂いたのですが、結局リースが終わるまでは不満を抱えて、たまに来る業者の不満なサービスを受けるしかないのがぼったくりと言われる実態なのです。

だからちゃんと言います。
水槽のリースは、契約すべきでありません!

 

■チープな魚しか泳がせないデザイン&コンセプトがテキトー業者

私は水景デザイナーという肩書でお客様のもとにお伺いしています。
デザイナーと語る限りお客様には”機能性”のあるものをご提供させて頂いているつもりです。そのことには努力を惜しみませんし、身を粉にしても苦ではありません。

例えば、「何か面白いもの作って」と言われれば、お子さんの多いところでは会話が弾むファンタジーな世界をデザインとライテンングでお創りします。
オフィスでは、くつろぎの空間には優雅に泳ぐ大きなお魚をゆったり見られる演出や霧を使った幻想的な日常を忘れられる演出をします。
会議室のパーテーションにも来客者のお客様と水槽を通して会話のきっかけ作りになるコンセプトでデザインをするような仕掛けをします。

プロを語る以上、当たり前に行っている作業です。

しかし、ちまたにある水槽には悲しいことか”ご予算に合わせて・・・”の水槽が多すぎやしませんでしょうか?

いつも目に入る他業者さんの水槽には決まって同じお魚が入っています。(どこの業者かは水槽だけでは分かりませんけど。)

カクレクマノミ・安くて青いスズメダイ・黄色い少し大きめの安い魚
素人だましの赤・青・黄の色彩を価格の安い魚でチョイスしたってところですね。
だから、よく魚同士がケンカして数が減り、なかなか安定しません。

“ご予算に合わせて・・・”というか、安価な生体で済ませてあとは”うちの利益♡”というお金が全ての業者のやり口ですね。

お魚たちには、もともと住んでいた地域や環境があります。
それをそのまま表現することもデザインとしては大事だと思いますし、お客様が求められるコンセプトを100%理解してデザイナーが表現すると上記で挙げたようなお魚のチョイスにはまずなりません。

もっとひどい業者に任せると、お魚の色彩なんて見向きもしていません。
私が知る限りびっくりした業者の管理水槽に入っていたお魚はこんな感じです。

オヤビッチャ・シチセンスズメダイ・ナベカ!!

いやいや、日本近海で磯採集して採れるお魚たちですやん!
要は、春から夏にかけて伊豆半島や千葉県の内房で採取できる磯で網を入れればけっこう簡単に掬うことのできるお魚を予算安く済ませるために使用しているのです。

例えば、青少年科学館みたいなところで”日本近海を泳ぐ熱帯魚たち”みたいなコンセプトでは是非とも使ってみたいお魚たちです。

でも、業者の利益のためにお客様がいるのでは無いと思いますが皆さんどうでしょうか?
もし、気付いた方がいらっしゃれば業者に言うべきです。「契約しているのだからちゃんとした魚を入れて!」と。

それでも言い訳をする業者でしたら私は言います。ぼったくり業者です。

 

■総評します

私は、お客様からレンタル料金を頂く以上、ご予算に合わせて(それ以上に)お作りするアクアリウムを楽しんでもらいたいと心から願っています。
そして、少し予算に余裕がありそうなタイミングでワンランク大きなサイズを検討してみて下さい。決してリースで手に入る目の前の虚像に騙されたくはないと願います。
少なくとも私たちはそういう親切なことをご契約前にお話しさせてもらっています。

万が一、私たちをぼったくりと思ったのならば、翌月には解約して下さい。
そのくらいの覚悟でお客様と向き合っているのです。

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