2016.08.13
東城 久幸インタビュー(アクアリウムセラピー 2011新春号より)
西暦2011年になりました。最近、人に「アクアリウムで病気が治りますよ」と言っても「何を言っているの?」と言われずに「本当にそうですね」という声が返ってくるようになり始めました。
遺伝的な影響が強いと言われている「がん」であっても、その人の環境や状況で発症の率が違ってきます。煙草を吸う人は吸わない人に比べて当然そのリスクは大きいことでしょう。
しかし煙草を吸う人は、いざ禁煙となると逆にプレッシャーやストレスが余計に高まってしまいます。美味しい物を食べた後の一服、自然の中の清々しい空気の中での一服、吸わない人から見ればどちらも不自然極まりないことに思えます。
そんな愛煙家のみなさんにも、アクアリウムは確実に癒しを与えてくれます。それで煙草を少なくしていき、いずれ止めるように頑張ってみてください。「煙草が吸いたい」と思った時、アクアリウムを見てください。きっと煙草を吸うよりリラックスできますよ。
「アクアリウムで病気が治りますよ」と言った時、「あたりまえじゃないですか」と返ってくる日はそう遠くないと思っています。
東城 久幸(とうじょう ひさゆき)
水景デザイナー 株式会社アクア環境システムTOJO
代表取締役会長
日本観賞魚振興事業協同組合会員
1957年東京(高輪)生まれ
1977~1990美容師(経営)
写真は東京都東村山市にある片岡眼科医院の待合室です。片岡院長先生のご実家はお寺さんです。そのせいか院長先生はとてもお人柄が良く、患者さんには大人気です。
ここの医院には既に海水魚水槽が診察室の入口にありましたが、今回、待合室にワイド1800mmの熱帯魚水槽を設置して、床や椅子も暖かい色合いに変えました。
どんな効果があったのか、片岡院長先生にインタビューしました。
【片岡眼科医院】
189-0013
東京都東村山市栄町3-10-14
℡ 042(390)6241
FAX 042(390)6240
【水槽ごしに笑顔が見えた!】
(東城) 今回新たに大きな水槽を置かれて患者さんの評判はいかがですか?
(片岡先生)患者さんたちには大人気です。熱帯魚を置いたおかげで「趣味が良いですね」と言われています。
(東城)実際眼科の先生から見て、水槽のセラピー効果はいかがでしょう?
(片岡先生)
水草の緑は目を休める効果が絶大です。疲れ目には間違いなくいいですね。そして魚は常に泳ぎ回るので、目のピントを合わせるための筋肉収縮を促すことは目にとてもいいのです。
(東城)確かにテレビやパソコンは、目からの距離が一定なので目が疲れるだけですね。
(片岡先生)テレビの2D画像では目の筋肉は収縮運動をしませんが、最近、オリンパスから3D映像を利用してイルカの動きを30分見ることにより、目の筋肉を鍛えるという技術が2010年9月に発表されました。
(東城)
私はずっと以前からその効果は考えていたことですけれども……。イルカもいいですが、目のためには熱帯魚のほうが落ち着くと思います。
アクリウムで片岡先生ご自身には何か効果がありますか?
(片岡先生)
毎日、患者さんたちの眼底を見るため、朝から晩まで顕微鏡を見ています。一日の診療が終わった後、水槽を見ることで私の目をリラックスさせています。ですからアクアリウムは必要ですね。
(東城)片岡医院には大勢の女性看護師さんがおられますが看護師さんからの意見も聴かせて下さい。
(看護師)ここにはお年寄りが多く、待ち時間が長いのですが、この水槽を入れてから患者さんたちのイライラが激減しました。子供たちとの会話のきっかけにもなるようです。
(東城)ここの待合室は患者さん同士、対面する形で椅子がありますね。水槽は良いパーテーションになったと思うのですが。
(看護師)逆に患者さんは相手の顔が見えるので気持ちが楽になったと話していました。
(東城)なるほど水槽ごしだと目が合っても違和感がないのですね。
(看護師)はい。「水槽ごしに相手の顔が見えるよ」と嬉しそうに伝えてくれた患者さんが5人以上います。
(東城)人の顔が見えることも安心できる要因なのでしょうか。
(看護師)はい。それと、LEDライトの真っすぐな光とその揺らぎが幻想的で、いつまでも見ていて飽きませんね。
(東城)
水の揺らぎはアクアリウムセラピーの大原則だと思います。片岡先生は今後、この医院をどのように運営されて行くのですか。
(片岡先生)
私はドクターを増やしたりする考えはありません。口コミで来ていただく患者さんたちを自ら診察して行きたいと思っています。私が“バッタリ”した時はこの医院も“バッタリ”終わりにしたいと思っています。
(東城)先生の話を聞いていると、片岡眼科医院の患者さんは、目の治療よりも片岡先生と話がしたくて来院されるのだと感じます。
(片岡先生)医者は患者の病気を治すものではありません。病歴に合った薬を出せば、後は患者さんの体自体が勝手に治っていくのです。
(東城)
信頼できる先生が処方してくれた薬だから安心して回復するのでしょうね。それを考えると医療とは精神的支えが大切だということですね。片岡先生のお言葉はドクターというよりも、ご住職そのものですね。
(片岡先生)幼い時から先代に「そういうものだ」と教えられ、自然と受け継いでいますので、価値観がお寺なのでしょうね。
(東城)先生本日はお忙しい中ありがとうございました。
片岡眼科医院は、先生や看護師さん、みなさんが明るく気持ちの良い空間でした。待合の空間には、患者さんたちからいただいた素敵な絵画等が飾ってあります。どんな優れたドクターよりも、患者さんたちの心のケアまでしてくれる医院にこそ、アクアリウムが似合うように思えました。
このTOJOグループの季節誌「アクアリウムセラピー」は無料にて配布致しております。ご用命はお問い合わせフォームよりお気軽にご希望下さい。
(代筆)
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西