2016.08.20
こちらのお客様は、私が水景デザイナーとして初めて契約頂いたダイニングです。
話は遡りますが、私はTOJOのデザイナーになる研修を受けていた時、デザイン技術や知識を学ぶ感覚で挑んでいました。
しかし、研修をこなしていくにつれ、TOJOの研修は「TOJOの考え方を身に付ける研修」であると分かったのです。
「水の揺らぎ」「悠々と魚の泳ぐ姿」「魚の表情」、このような表現を理解するための研修と心得て資格を持ち、最初に営業をしたお客さんでした。
ご契約を頂く前、私は「このお店には絶対フレグランス(TOJO流テラリウム水槽)が似合う!!」という思いを持ち、一人でこちらのダイニングのランチに伺いました。
ランチ中、どのタイミングで提案しようかとの思いと、何とか置いてほしいという気持ちが交錯する中、ランチのコースメニューが残りデザートのみとなり・・・思い切ってミニフレグランスを提案!
店長より、「置いていいっすよ。せっかくだからお客さんが見えるところに置きましょう」という一言!
心の中で胸騒ぎが収まらないまま、デザートを食べてすぐに見積りと契約書を持参し、再びお伺いしました。
初めての契約、初めてのフレグランス、初めての設置。様々な思いが交錯する中、
「来るの早いですねぇ」との店長の冗談じみた一言・・・。
”私の心は高ぶって待っていられないのです!!”口には出しませんでしたが、これが本音でした。
「どんなデザインでもいいですよ」と言われましたが、必死に納品する前日まで何度も何度もデザインを変え、ようやく設置に漕ぎ着けたという経緯がありました。
写真はクリスマスディナーの時のものです。
外を歩く人、お店に入るお客様、店内から見える水景「どこから見ても魅せる水槽のあるクリスマス」をテーマに誠心誠意考えた作品です。
外は、赤いポインセチアでお店のショーウィンドウを惹きつける水景に、入り口は徐々に見えてくる明るい花のある水景、店内は輝くブルーと白の混じったポインセチアが店内の温かい雰囲気とマッチするようにしました。
花の色は一色でまとめる方がデザインはしやすいことを理解した上で、あえて大きな赤いポインセチアで外と内の水景を分けるよう工夫し、店外と店内でお客様が見て楽しみ、癒されることを願ってデザインしています。
これからも店長さんの熱意のこもった料理に負けない癒しのフレグランスを誠心誠意提供し続けて参ります。
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西