2016.10.01
アクアリウムTOJOレミニセンスでは、大型の水槽や特注はもちろん、小型の水槽もデザインを手掛けております。
今回は、レトロなダイニングに設置させて頂いた小型水槽の魅力に迫りたいと思います。
このアクアリウムとの出会いは、少し前になりますが、1台別の場所にアクアリウムのレンタル契約を頂いたのが始まりです。
その水槽は、継続的にメンテナンスをさせて頂き、店長さんやシェフの方と様々な交流をさせて頂きました。
私も愛着のあったアクアリウムで、採算度外視で上部にバーライトを取り付けてみたり、水の揺らぎと反射を工夫してみたりとお客さまに喜ばれるものは何なのか?を追求した小型の水槽でした。
1年ほど経ったある日、店長さんより珍しく電話がありました。
「小西さん、あと2台水槽を増やしたいのだけどどうかな」と。
いきなりの水槽を増やして頂けるビックリ感と嬉しさは今でも心の奥に記憶に残っています。早速、お打ち合わせをさせて頂き、追加で設置する場所を決めました。
その一台が今回の小型水槽です。
「2階にあるこのラックに上手く入る水槽ないかな」とご相談を頂きました。
置ける水槽のサイズはラックの寸法を測る限り幅34cm・奥行きはなんと14cmしかないのです。普通なら「ここはサイズ的に置けそうにないですね」とお断りするケースが多いのですが、何故か「この小型のスペースに最高の超小型水槽でデザインしたい」という思いが沸き立ちました。
決めた水槽は、幅34cm・奥行き14cm・高さ25cmのガラス水槽にしました。(水作さまのグラスガーデンS300というものです)
実は、小型水槽はスペースも奥行きも非常に取りづらいので、デザインが非常に難しいタイプです。流木や石の選択を誤るとレイアウトが重々しいものになりがちですし、何といっても水の量が少ないためお魚を安定させることも難易度がはるかに上がります。
この水槽の設置を終えて水槽の照明を点灯させたとき、感動がありました。
「レトロな暖色の空間に青い照明が上手く絡む」ということを。
何事も必死に取り組んでその結果が水槽のインテリアとして芽吹いた時、新たな発見やスキルが身につくことをこの水槽は初めて教えてくれました。
今でも私のお客様の中で最も小型の取り扱った水槽です。しかし、最も印象に残る経験になりました。
小さい水槽はデザイン的にも“やりたがらない”デザイナーさんも多くいることでしょう。
やりたがらないのではなく、やれない人が多いと私は思います。
小型の水槽のレイアウトは、メンテナンスをする我々デザイナーにとってもっとも基本であるデザインを教えてくれます。
心のこもったこのようなアクアリウムをこれからも多くの方に置いて頂き、笑顔を増やしていきたいと思っております。
アクアリウムのレンタル・メンテナンスはレミニセンスにお任せ下さい。
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西