2016.11.15
レミニセンスで扱う海水魚では、丈夫なだけではなく水槽全体のデザインを構図として見た中でお魚選ぶ際にコンセプトやテーマを考えております。
サンゴも飼育できるろ過の機能を持ったオーバーフローという水槽を用いる場合、ヤッコという種類を扱っております。
ヤッコは、海水魚の水槽では中型から大型のサイズなため、メインのお魚に取り入れやすく、色彩も豊富です。そのため、「ハワイの海を表現したい」「南国のラグーンを表現したい」などといった 際に欠かせない種類の海水魚です。
その反面、綺麗な水を好むためしっかりと立ち上がった水槽でないと“昨日までは元気だったのに今朝水槽を見たらぽっくり死んでしまいました”なんてことが起きうるお魚でもあります。
それでも、色彩豊富なヤッコの種類は海水魚を飼われている方なら一度は手を出したくなるお魚ですね。
海水魚を扱うショップさんにお伺いすると、まず目にとまるのがチョウチョウウオとヤッコです。「ザ・海水魚!」と言わんばかりのバリエーションの豊富さと色彩に目を奪われてしまいます。
レミニセンスでは、このヤッコたちを混泳させてレンタルしております。
特殊な水槽では、食害のあるサンゴとの混泳も個体の性格と相性を見ながら立ち上げ、ご提供させて頂いたおります。
いま簡単にさら~っと書きましたが、ヤッコの混泳は非常に難しい領域です。ヤッコはショップさんでは個別のケースでバラに売られています。これは、ヤッコ同士は仲が悪く縄張り意識が強いので強弱がついてしまうと弱い方がボロボロになるまで追い回されてしまいます。つまり、先程ご説明したように綺麗なお水を好むヤッコの環境を整えたのち、縄張り意識の強いヤッコの優劣の性格を考え混泳させなくてはならないのです。
このようなヤッコの種類で今回は“シテンヤッコ”をご紹介したいと思います。
このヤッコは、黄色い体を持った中型のヤッコです。だいたい10センチほどの幼魚がショップさんではよく目にします。大きいサイズですと全長20センチほどまで成長します。
シテンヤッコの特徴は名前の通り四点(してん)があります。エラの部分に2箇所、目の上の黒い斑点が幼魚では繋がっていますが、大きくなるにつれて離れ、離れ2箇所。この4つの点を合わせてシテンヤッコと呼ばれています。
目の上の点は楕円形で何やらマロマロした感じですね。(意味不明ですよね・・・。)
お口はブルーの色彩を持ち、ライトの当たり具合でひと際美しくなります。
よく見ると4色も色彩を持ったお魚なのです。
ヤッコの中では丈夫でエサに警戒する種類が多い中、わりと早い目にエサに慣れてくれます。
■デザイナーの扱うヤッコを慣らせるエサ
経験上ですが、ヤッコは岩の隅に隠れてエサに慣れるまでかなり時間を要する種類と簡単にエサに慣れる種類がいます。
シテンヤッコは他よりもエサに慣れることが簡単で、そのエサの種類として、キョーリンさんの“ひかりプレミアム メガバイトグリーン”をオススメします。
公式ページ http://www.kyorin-net.co.jp/salt/sa03.html
このエサは植物性の飼料が入っていますので海藻系を好むヤッコの仲間はすぐに反応してくれます。(ヤッコはレタスや焼きのりも食べるくらいベジタリアンです!)
シテンヤッコも例外ではなく、このエサはよく食べてくれると思います。
エサのサイズは、10センチくらいの個体はMサイズで宜しいと思います。徐々に慣れれば、Lサイズにも挑戦してみて下さい。経験上たくさん食べさせた方がヤッコは長生きするように思います。
黄色い色彩でポイントになる海水魚は数少ないですが、是非シテンヤッコの魅力を皆さまもお試し下さいませ。
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西