2020.10.15
このそびえ立つタワーは、夜にもなるとランドマークに変わります。
遠くからでも分かるブルーのライティングは、まるでクリスタルブルーの輝く巨塔です。
これは、クラゲのアクアリウムです。
2mの高さのあるインテリアは、まさに巨塔です。
このブルーの水中塔に青い透明なクラゲがたくさん泳いでいます。
日中は、ライティングのブルーが太陽光と相まって薄く見えるので、透明なクラゲの漂う姿はよく目立ちます。
夜は、ブルーのライティングが濃くなるため、より青く反射したクラゲが見栄えします。
これだけでも人の記憶に残る場所になっています。
話は新設するキッズルームにアクアリウムを置きたいというご要望からでした。全面ガラス貼りの空間ということで、エントランスに1mくらいの水槽仕様を検討しましたが、あまり”アクアリウムがありますよ感”も邪魔するとコンセプトの変更をしました。
打ち合わせの中で”ガラスいっぱいに高さのある仕様は面白い”という会話となりこのような高さのある仕様となったわけです。
普通、クラゲの高さのある仕様はクラゲが上手く水流に乗らない恐れがあるため、円柱の仕様を選ぶのが当たり前です。
しかし、円柱は予算も莫大になるしこの内装には合わない。
そういったことからスクエア(四角形)で水流を独自に考慮した仕様を一から考えることとしました。
この水槽は見た目には分かりませんが、業界唯一の水流の設計がされています。
2カ所から水流を作り出し、複雑な動きを設計することで上手くクラゲが舞い上がってきます。フワフワ漂うクラゲは、子どもの目線から見ると惹きこまれてしまいます。
大人もまるで瞑想するような感覚で見入ってしまうクラゲ空間は決して水族館だけのものではなく、非日常空間の一つとして取り入れることができます。
クリニックを訪れるお子さんはずーっと見上げてクラゲを眺めています。それを、外の人が眺めてこの水槽の存在に惹かれています。
まさに人と場所とを繋ぐランドマークとしての役割が果たせました。