2016.08.16
東城 久幸インタビュー(アクアリウムセラピー 2011新春号より)
【松井クリニック】
224-0034
横浜市都筑区勝田町324-3
℡ 045(591)2655(クリニック)
℡ 045(590)5233(サロン)
ホームページ http://www.matsui-clinic.net/
【プライマリーケア】
横浜市都筑区の閑静な住宅街に松井クリニックは存在します。表の看板が無ければ、外観はクリニックと言うよりもお洒落な一軒家のイメージです。
お父様の代から内科、小児科、婦人科を主に地域に根ざした診療をおこなっていましたが、医院の建てかえにともない、整形外科、形成外科、美容外科、皮膚科を新たに加えました。
1階のクリニックと2階のアンチエイジングメディカルサロンの待合室スペースに、それぞれ海水魚水槽を設置しています。
1日平均150人、多い時では200人を超える患者さんをほとんど一人でこなす松井院長先生は、地域密着型のプライマリーケアを心がけ、美容外科にも力を入れています。
また、最新式の美容医療機器をうまく、そして素早く導入することで、数多く訪れる多様な患者さんたちにスピーディーで的確な診療と診断をこなしています。
途絶えることがない患者さんに対応するために、土日も休まず診察診療をする松井先生は、地域から絶大な支持と信頼を得ています。
そんな忙しい中、松井院長先生にお話をお伺いしました。
(東城)松井先生いつもお世話になっています。
(松井先生)こちらこそいつも水槽を良くしていただいてありがとうございます。
(東城)早速ですが、水槽はいかがでしょうか?
(松井先生)
私は海の景色が大好きで、アクアリウムの水景にもこだわりがあります。いつもメンテナンスをして下さる方に無理を言っています。
(東城)
逆に何でも言っていただくほうが、手ごたえを感じるのでありがたいです。
ところで初歩的な質問ですが、松井先生の行うプライマリーケアとは何ですか?
(松井先生)
一言で言うと、プライマリーケアとは専門医療の逆です。つまり、初期の診断や治療時に的確な判断をすることです。
患者さんが「何となく具合の悪い時」に診察することで、問題が無いのかあるいは何か重大な病気の可能性があるのかの的確な判断をするものです。
私のクリニックには生後1ヵ月の赤ちゃんから90歳以上のお年寄りまで様々な方が訪れます。ご自身で判断できない症状の時、とりあえず松井クリニックで相談してもらえば的確な判断を致します。
(東城)各方面の専門病院もご紹介くださる訳ですね。
ではプライマリーケアと私共の行うアクアリウムセラピーの共通点は何かあるでしょうか?
(松井先生)
もともと僕は形成外科を長くやってきたので美容がとても好きなのです。外見のコンプレックスが原因で心の病を持っている方がものすごく多いのですよ。
モデルになるわけではないにせよ、男女問わず、自分の顔に自信を持てたら人生が変わると思っている方は多いはずです。
もちろん、心臓や肺の働きが人である以上大切なことは当たり前ですが、私は外見から入ることで内面を整えることのできる治療をしています。
実際、シミが目立つ中年女性の顔を少し綺麗にしてあげると性格まで変わったように服装までどんどんお洒落になるのですよ。
(東城)なるほど。アクアリウムセラピーも内面から病を治すもので、そういう意味では共通点を感じますね。
(松井先生)
1日に200人も来院される患者さんのほとんどの人が東城さんの水槽を見て行くのですよ。施術を待つ患者さんがLEDで色の変わる水槽を眺めていると不安感が無くなり落ち着くようです。
老若男女問わず、みなさん魚にも興味を示しますね。「あそこの水槽のあるクリニックに行きたい」という子供のいるのです。
私たち医師は、毎日当たり前に人の皮膚を切ったり縫ったりしていますが、患者さんにとってはとても不安な気持ちになるのは当たり前です。
たとえ5分でも水槽を見るだけでも、麻酔以上に心拍数を下げる効果もあります。これはまぎれもない事実ですから、プライマリーケアにとってアクアリウムは欠かせない大切な物だと考えています。
(東城)患者さんの緊張をほぐすために、他に気を遣うことは何かありますか?
(松井先生)
私はBGMにもこだわりがあります。イージーリスニングにかかわらず、患者さんのリラックスできる曲であれば流行の曲でもかまわないと思っています。
当医院には軽度のうつ病の患者さんもたくさん訪れます。待合室では心地良い音楽と水槽を見て癒されてほしいですね。
私達が子供の頃は、緑や川もいっぱいありましたよね。やはり水の揺らぎや音は大切だと思います。
(東城)松井先生は海水魚がお気に入りのようですね。
(松井先生)僕は学生の頃、水泳部でした。ダイビングもよくしました。
海水魚は色合いが綺麗で、南国の海に潜っているような気分になれるのですよ。
診療が終わった後、部屋を暗くしてボーッと水槽を見ていると気が楽になれるのです。きっと心が癒されているのですね。
患者さん達もよく「水槽を見ていたら気分が楽になって不安感も取れ、癒されました」と言ってくれます。
アクアリウムは僕が行う心のケアとマッチングしてとても良いと思いますし、忙しい1日が終った時に水槽を見ていると、何よりも僕自身の気分転換にもなっているということですね。
(東城)
1日150人以上もこなすドクターにはアクアリウムが必要ですね。松井先生は現在、ほとんどお休みを取らず診察を続けていらっしゃいますが、今後も目標や計画等ありますか?
(松井先生)
最近、「自分が経営者なることはこんなにも大変なことなのだな」と思っています。とても人に任せて遊ぶことなんてできませんよ。
その意味で形は違いますが、東城さんにはとても共感できます。
父が32年も経営したクリニックを継いでいますので、自分らしいスタイルで“横浜市に松井クリニックあり!”と言われるように努力したいですね。
(東城)
私は将来的に心が疲れたり精神的な傷を背負った人を、癒し治す水槽をメインとした部屋を「アクアリウムセラピールーム」として広めたいと思ているのです。
(松井先生)
ビタミンCやニンニク注射をする点滴バーみたいなところに水槽があってもいいですね。水槽を見て、音楽を味わいながら、最適な薬を摂取できればあ、視覚、聴覚、そして心から治療ができますね。
(東城)
どんなに心に良い事でも、針を刺されること自体ストレスですから、そういう意味では、人工透析等の場所にもいいですよね。
松井先生、本日はお忙しい中、ありがとうございました。
今回、松井先生にはお疲れのところ、長時間にも関わらず快くお話を聞かせていただいて、本当に感謝しています。
「既成概念を打破して自分らしい医院を作りたい」、私の感じた松井先生は、自分の気持ちを気取らず素直に表現できる人でした。
そして、何事にも気をつかい、神経は繊細で常に自分との葛藤を垣間見ることもできました。松井先生と松井クリニックの将来がとても楽しみになりました。
このTOJOグループの季節誌「アクアリウムセラピー」は無料にて配布致しております。ご用命はお問い合わせフォームよりお気軽にご希望下さい。
(代筆)
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西