2016.08.18
アクアリウムは、癒しの空間やインテリアとして様々なシーンで活躍しています。
今回は、美容室をテーマにレミニセンスで設置に至るまでの体験を書いてみました。
私は初めてハーフムーン(テトラ社製の半円型の水槽)を持ち、お伺いしたとき息を呑みました。
「何だこの空間は!アロマが心地いい!照明が柔らかい!こんなに出来上がった空間は
他には無い!」と。
このお店は、東京は奥沢にある美容室です。コンセプトは“五感すべてで体感できるおもてなし空間”です。
美容室は明るい空間という常識を覆し、全て間接照明というこだわりです。メンテ
ナンス中に寄せては返す波の音が聞こえ、遠くからカモメが気持ち良く飛んでくる声が
聞こえます。
こんな完璧な空間で「どうすればもっと最高にできるかな?」と悩みました。そして、お店と真剣に向き合ったことで、私はこのお店に来られたお客様に小さなハーフムーンでpeaceのコンセプトにある“五感”にプラスする“無限の夢”を提供したいと考えました。
半月型のハーフムーンを設置する角度にこだわりを持ち、コードはアクアリウムの近くに置いてある観葉植物と同じ葉で覆うデザインをしました。
現在はこのようになりましたが、今に至るまでのオーナーとのエピソードがあります。底砂は設置時、粗いサンゴにしておりました。オーナーから「ここは南国にある友人の家に遊びに行った感覚にしているのだよ」というお話を伺い、パウダーサンゴで南国の砂浜のようにしました。オーナーから、こだわりや思い入れのある雑貨が多いことを伺い、アクアリウムにちなんだ透明感のあるガラスのネームプレートを手作りで飾りました。
このハーフムーンは今に至るまでにオーナーやスタッフの方々と一緒に作り上げてきたものです。オーナーから「来られたお客様が空間とアクアリウムを見て感動して泣いたよ」と伺いました。
そして「このアクアリウムはうち(美容室)の一部だよ」と笑顔でお言葉を頂いたとき、ほっとした気持ちと「認めてもらえたぞ!」と心から感動させて頂きました。
私の会社名にも付けたReminiscence(レミニセンス)にふさわしい長く記憶に残るこだわった作品に仕上がりました。
これからも、この思い出に残る空間をデザインし続けて参ります。
TOJO東京 レミニセンス
水景デザイナー 小西